インビザラインでの矯正でトラブルが増えている理由

2023年1月6日
矯正歯科ブログ

こんにちは。
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院の院長釜口です。

新型コロナウイルス感染症の影響で、我々の生活にマスクが欠かせなくなり、ずいぶん経ちます。
どうせ毎日マスクを着用するのだから、今のうちに気になっていた矯正治療をスタートさせようと思う方も多いかと思います。

当院に相談にご来院される方も、マスク生活によって矯正治療を決断された患者さまもいらっしゃいます。
その中で、インビザラインでの矯正治療を希望される患者さまが多くなってきました。

インビザラインはホームページや広告、SNSなどで、目立たなくて、取り外しができて、とても素晴らしい矯正治療というふれこみを見て、インビザラインを希望される方が増えたのかと思います。
しかし、その反面、インビザラインでの矯正治療を過去に行ったが、思ったような結果が出なかったという患者さまからの、やり直し矯正治療のご要望があるのも事実です。

今回はインビザライン矯正でトラブルに至ってしまう理由と、トラブルや失敗を防ぐために知っておいて欲しいインビザライン矯正の特徴を解説させて頂きます。

先に申しておきますと、インビザラインは適用症例を見極める診断力と、症例や実績がしっかりある歯科医院で治療する事で、トラブルになることはほとんどありません。

ワイヤー矯正でもインビザラインでも歯を装置によって理想の位置へ動かすという部分は共通です。
違いは使用する矯正装置の特徴が異なってきます。

具体的には、ワイヤー矯正の場合、歯にかかる力は一部の箇所に集約されるのに対して、インビザラインは、歯の表面全体に力がかかります。
この点に関して言うとインビザラインの方が有利ですが、歯にかかる力の強度は、ワイヤー矯正の方が強く、歯を大きく動かす必要があるケースは、ワイヤー矯正の方が結果が出やすいという事になります。

また、ワイヤー矯正はおおよそ月に1回、歯科医院に来院して、歯の動きに対して調整を行っていきます。

インビザラインは最初のアライナーから最後に装着するアライナーまで、初期段階で、すべてのアライナーを作製するので、調整が発生する場合は、最終段階にせまってからになるケースが多いのです。ですので、初期段階での診断がとても大切になります。

インビザラインは適応範囲がワイヤー矯正に比べ狭く、インビザラインの特徴をしっかり理解して診断を行わないと、適応範囲を見誤り、トラブルに発展するケースが多いのではと感じます。

矯正歯科を標榜していても、実際には症例が少なかったり、矯正歯科の専門医院であっても、ワイヤー矯正をメインに行っている医院もあります。
ですので、インビザラインでの矯正治療を希望する場合、インビザラインでの症例が多い歯科医院を選ぶ事をお勧めします。

インビザラインでの症例が多いという事は、前述したインビザラインとワイヤー矯正の特徴をしっかり理解した先生が在籍していると思います。
ホームページや矯正相談の際に、過去の症例などを見せて貰う事で自身の症状と比較して、ゴールを視覚的に分かりやすく想像することができます。

実は、インビザラインで歯並びが理想どおりに動かない原因で1番多いのが、歯科医師が説明した矯正器具の装着時間を守らないケースがもっとも多くあります。

インビザラインは1日20～22時間以上の装着、食事や歯磨きの時以外は装着する必要があります。
インビザラインは初期段階で治療計画を計算してアライナーを作製するので、装着時間を守らずに、次のアライナーを装着すると、治療計画が崩れて、理想の歯並びに至らず、トラブルになることがあります。

しっかりと歯科医師の指示に従い、もし装着時間を厳守できない場合には、歯科医師に相談しましょう。

矯正治療中のお口は、虫歯や歯周病などのトラブルが起こりやすい状態にあるといえます。
マウスピースを装着している期間こそ、日々のブラッシングや口腔ケアに時間をかけて、お口の中を清潔に保つ事がとても大切です。

矯正治療中に虫歯や歯周病に罹患した場合は、そちらの治療を優先的に行うことになり、当初の予定していた治療期間が延びたり、最悪の場合、矯正治療を途中で断念せざるおえないケースもあります。

ワイヤー矯正でもインビザラインでも、必ず矯正治療が完了した後には保定期間というものがあります。
矯正治療は歯を動かす期間ですが、保定期間は動いた歯を後戻りしないために保定する期間になります。

保定期間にしっかり歯科医師の指示に従い、リテーナー（保定装置）を装着しないと、動いた歯が元の位置に戻ろうとする力によって後戻りが起こり、トラブルに発展してしまいます。
綺麗な歯並びを手に入れた解放感でリテーナーの装着を怠ってしまう方もいらっしゃいますが、せっかく時間とお金を費やして手に入れた歯並びが悪くなってしまうと元も子もありません。

保定期間は綺麗になった歯並びを生涯保つため、とても重要な期間です。
歯科医師の指示に従い、しっかりリテーナーの装着を行いましょう。

インビザラインは患者さまにとってメリットの多い素晴らしい矯正治療です。
当院でも何人もの患者さまが、インビザラインにて理想の歯並びを手に入れて、健康的で明るい生活を手に入れています。

インビザラインは歯科医院の選び方がとても重要です。
長い期間治療を行うため、実際に治療を行う先生との相性も大切です。

インビザラインの症例がしっかりある歯科医院を見つけて矯正相談をしてもらうことがお勧めです。

当院では初回に無料の矯正相談を実施しています。
インビザラインに興味があるけど、インターネットやSNSなどで聞こえるトラブルが不安という方も、相談でそのご不安を払拭できるかもしれません。

神戸三宮の矯正歯科・審美歯科
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院
歯科医師　釜口尚弘