こんにちは。
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院の院長 釜口です。
お子さまの歯科健診や学校健診で、子どもの歯並びについて指摘があり、お悩みの親御さまも多いのではないでしょうか?
子どもの矯正治療は小児矯正(しょうにきょうせい)と呼ばれ、子どもの歯や顎の成長にあわせて、永久歯が生え揃うタイミングに向けて、綺麗な歯並びでトラブルの少ない口腔内を目指す、お子さまの為の矯正治療になります。
子どもの歯並びが気になり、矯正の初回相談にご来院される親御さまの質問でとても多いのが、「うちの子どもはいつから矯正をスタートするのが良いの?」というご質問です。
今回の記事では、お子さまの矯正を開始するタイミングについて解説させて頂きます。
はじめに、小児矯正を開始する時期は個人差がありますので、一般的に推奨される内容でお話を進めさせて頂きます。
お子さまの矯正治療には『一期治療』と『二期治療』があり、小児矯正は『一期治療』に分類されるケースが多いです。
『二期治療』は永久歯が生え揃ってから開始する、ワイヤーやマウスピースを使用した成人矯正と同じ矯正方法になります。
小児矯正の一期治療は、6~7歳頃までに開始するのが一般的に多いです。
この年齢は、子どもの歯である乳歯と大人の歯である永久歯が混在している、混合歯列期と呼ばれることもあります。
混合歯列期は、歯並びを改善する上での適齢期となっています。
子どもの顎の骨は成長過程にあり、顎の骨が柔らかい時期なので、歯が理想の位置へ動きやすい状態です。
二期治療は、おおよそ12歳くらいから開始するのが一般的です。
この頃になると、永久歯が生えそろい、顎の骨の発育もピークを超えていますので、歯並びの乱れを細かく整えるのに適した時期となります。
二期治療の矯正方法は成人の矯正治療と同じで、矯正用のワイヤーを装着して、歯を1本1本、正しい位置へと移動させたり、インビザラインと呼ばれるマウスピース型矯正装置による治療になります。
一般的に小児矯正といわれる一期治療と、永久歯が生え揃ってから開始する二期治療では、歯並びを改善する矯正の目的が異なってきます。
小児矯正における一期治療の主な目的は、顎の発育を正常に促すことです。
小児矯正の一期治療では、成人矯正のように歯並びの乱れを矯正装置によって細かく整えるような処置ではなく、歯がしっかりと綺麗に並ぶように、土台を作るための治療になります。
拡大床やプレオルソなど子どもの将来の歯並びを考えた、小児矯正ならではの矯正装置を使用します。
一期治療で述べたように、小児矯正は歯や顎の成長を上手く活用した矯正治療になりますが、永久歯が生え揃った状態の一般的な矯正は何歳からでもスタートできます。
矯正治療は若い女性や子どもの治療と思われる方も多いかと思いますが、最近では男性の方や、40歳代、50歳代で矯正を始めるケースも多くあります。
成人矯正に関しては、顎の骨の発育が完了しているので、条件としてあまり変わりはありません。
ご注意して頂きたいのは、加齢や歯周病などで顎の骨の状態が悪くなると、矯正治療が行いにくくなるため、歯が健康な状態で治療を開始した方が良いのは確かです。
第一期治療は6~7歳頃までに開始するのが一般的と述べましたが、状態によっては4歳前後から治療を始めた方が良いケースもあります。
それは骨格的な異常に由来する下顎前突(受け口)です。
下顎前突とは、受け口と呼ばれているもので、下の顎や前歯が前方へと飛び出している状態の事をいいます。
顎がしゃくれていると表現されることもあります。
成長に伴いコンプレックスとなりやすい歯並び・かみ合わせになるので、骨格的な問題に由来している場合は、早期治療が必要となることもあります。
上下の顎で成長の速度や時期が異なります。
上顎の骨は頭蓋骨や脳とも近い位置にあり、一般的に下顎に比べて成長が早いといわれています。しかし、上顎に比べ下顎の成長が早ければ受け口という状態になります。
上顎の骨の発育に異常が認められる場合は、小児矯正を早い時期に開始することをお勧めしています。
上顎の成長が遅れる受け口なら、4歳前後から矯正を開始しても早いということはありません。
小児矯正を始める時期について解説させて頂きましたが、個人差やケースによって、お子さまの矯正を開始するタイミングは大きく異なります。
今現在は矯正の必要がないケースや、早期治療が有効となる場合もありますので、気になることがあれば早めに歯医者さんに相談する事をお勧めします。
当院では、小児矯正が必要かどうかも含め、アドバイスさせていただきます。
初回の小児矯正無料カウンセリングも実施していますので、まずは相談にお越しください。
お子さまの現状の歯並びをしっかり検査し、適した矯正の開始時期を診断させて頂きます。
神戸三宮の矯正歯科・審美歯科
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院
歯科医師 釜口尚弘