こんにちは。
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院の院長 釜口です。
女性や男性関係なくある程度年齢を重ねると、ご自身の歯並びが気になってコンプレックスを抱く方もいらっしゃるかと思います。
自分の歯並びがコンプレックスに感じると、食事中や大きく口を開いて笑う時、口を手で覆ってしまう方もいるのではないでしょうか?
特に乳歯がすべて永久歯に生え変わるタイミングで、思春期を迎える方にとっては、歯並びの良し悪しを気にされる方も多いかと思います。
例えば、ご両親のどちらかが「出っ歯」や「八重歯」の場合、ご自身も同じように成長につれ、歯並びが悪くなってしまうのでは?と心配に思われる方もいるかと思います。
しかし、歯並びと遺伝は関係性があるのでしょうか?
今回は、そんな歯並びと遺伝の関係性、そして成長するにつれ、歯並びが悪くなってしまう原因を解説させて頂きます。
体質、骨格、肌の質、髪色などは、一般的にご両親から子どもへ遺伝するとされ、遺伝の影響を大きく受けると言われています。
ご両親の髪色が黒色だと、ほとんどの場合でお子さまの髪の色も黒色になります。
では、お口や歯に関してはどうでしょうか?
一般的に歯の大きさ、顎の大きさ、顎の骨格も遺伝的要因が関係していると言われています。
乳歯の段階では、ご両親と歯の大きさを比べるのは困難ですが、永久歯が生え揃った段階で、歯の大きさを比較すると遺伝要素が確認できるかと思います。
では、歯並びも遺伝するのか?という質問に対しては『歯並びの悪くなる要因は、遺伝だけではなく、遺伝も一要因に過ぎない。』という答えになります。
歯並びは、遺伝的要因が大きな「歯の大きさ」「顎の大きさ」「顎の骨格」と、生活習慣から起こる「唇、頬および舌の力」が影響します。
つまり歯並びイコール遺伝ではなく、遺伝も一要因であると言えます。
両親の歯並びが悪いから自分の歯並びも悪くなる。両親の歯並びが良いから自分の歯並びは大丈夫。という事はありません。
歯並びが悪くなる原因は複数の要因から起こると考えるのが正しいと思います。
例えば、両親が受け口の場合、お子さまが遺伝的要因で受け口になる割合は、2~3割ほどで、後の7~8割は普段の生活環境が重要な原因になってきます。
ですので、ご両親の歯並びが悪くても、歯並びに影響が出る生活習慣さえ気を付ければ、ご自身の歯並びが悪くなる可能性を低くする事ができると考えられます。
ここでの歯並びに影響を与える生活習慣とは、「食生活」「癖」「姿勢」「虫歯」などのことを言います。
舌で歯をなぞる癖や指しゃぶりの癖があると歯並びに影響を与えますし、柔らかいものばかり食べていると、顎が成長せずに出っ歯や受け口になってしまいます。
悪癖の影響で歯並びが悪くなるというのは良くある話しで、子どもの時期の話と思われる方が多いかと思いますが、永久歯が生え揃った以降の大人の歯並びに関しても悪癖は、歯並びに影響をもたらします。
指しゃぶりの癖があると、前歯の位置や噛み合わせがズレてしまい、歯並びが悪くなる可能性が高くなります。
爪を噛む癖も同じで、前歯に強い力を加え続けると、前歯部の噛み合わせが悪くなる事があります。
唇を内側にすぼめる癖や、舌で前歯を内側に押してしまう癖、奥歯を撫でてしまう癖があると、前歯部が内側や外側に押されてしまい、噛み合わせが悪くなります。
お食事の際に、右か左の奥歯だけといったように、片方だけで物を噛む癖により、骨格に悪影響が出て、歯並びに悪い影響を与える事があります。
頬杖をつく姿勢や、うつ伏せ、横向きに寝る癖があると、顎や口周りを圧迫する時間が長くなり、それが骨格の歪みに繋がり歯並びが悪くなる事があります。
虫歯になった歯を大きく削った箇所に、合わない詰め物や被せ物を長期間使用した場合、歯と歯の間隔がズレてしまい、歯並びがずれてしまう事があります。
歯並びが気になる年頃になると、どうしてもご両親の歯並びが気になり、両親の歯並びが悪いから、遺伝で自分も矯正治療が必要になるかも。と思われる方もいらっしゃるかと思われます。
しかし、歯並びの良し悪しは遺伝だけでは決まりません。
遺伝的要因は複数の要因がある中での一要因でしかありません。
歯並びが悪くなる原因は、遺伝的要因より生活習慣による悪癖の方が、歯並びが悪くなる原因としては多いと思われます。
意識していない日常の癖や姿勢が、歯並びに影響を及ぼすリスクがあること知ってください。
そして、虫歯や歯周病によって、歯並びが悪くならないように、しっかりと歯医者に通う習慣を付ける事が大切です。
当院では、矯正治療が自分に必要か?歯並びが悪くなる癖が自分にあるのか?など、様々なお悩みに対して無料の初回相談を実施しています。
気になる事があれば、何でもお気軽にご相談ください。
神戸三宮の矯正歯科・審美歯科
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院
歯科医師 釜口尚弘