ご年齢を重ねてから始める矯正治療のメリットとは？

こんにちは。
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院の院長釜口です。

矯正治療の相談で、よくあるご質問の中に「矯正治療に年齢制限はありますか？」「何歳まで矯正治療を受診できますか？」というご質問をよく耳にします。
結論から申し上げると、矯正治療に年齢制限はございません。

少し前まで、矯正歯科・歯列矯正は子供が歯並びを治す治療というイメージを持たれている方も多かったかと思われますが、昨今では成人になってから矯正治療をスタートされる方が本当に増えました。

40代、50代から矯正治療を開始する方も増えており、歯並びを改善して、今後長くご自身の歯で美味しく食事を摂るため、歯の健康を生涯にわたって保つために矯正治療を選択する方も年々増加傾向にあります。

今回は、ご年齢を重ねてから始める矯正治療のメリットや注意点について、解説させて頂きます。
矯正治療をご検討の方へ、少しでもお役にたてれば幸いです。

矯正治療は「コンプレックスである歯並びを改善する」というイメージがあるかと思いますが、実はそれだけでなく沢山の恩恵がある治療です。
虫歯や歯周病に罹患しにくい口腔内を手に入れる、噛み合わせを改善し、食事をよく噛んで摂ることで、全身疾患の予防に繋がるなど、見た目以外にメリットは沢山あります。

ご高齢の方で歯を失う原因に「歯周病の悪化」があります。
歯周病は日本人が歯を失う原因で最も多く、そこに歯並びが悪いという環境が加わると歯周病の重症化リスクは、年齢を重ねるごとに高くなります。

歯並びが綺麗に整うと、不正歯列の時よりも日々のブラッシングが効果的なものになり、歯周病リスクを軽減する事ができます。
さらに年齢を重ねても、美味しくご自身の歯で食事が摂ることができます。

矯正治療で歯並びが綺麗になると、噛み合わせが改善され、お口の機能が効率的に動くようになります。
しっかり噛んで食事を摂ることで、顎の運動に繋がり、ほうれい線や顔のたるみが改善されるケースもあります。

矯正治療前と比べて口元が若返ったように感じます。
日常的に左右どちらかのお口で噛む事が多かった食事の癖が改善され、お顔の左右の筋肉が効率よく動くことでバランスの良い顔立ちになる例もあります。

歯並びが綺麗に整うと、食事を良く噛んで摂ることができます。
不正歯列の場合、十分に噛んで飲み込む事ができておらず、気づかないうちに消化機能に負担がかかっている事があります。

年齢を重ねると唾液の分泌も減少し、舌の動きも鈍くなります。
矯正治療でよく噛める口腔内に改善されると、咀嚼能力が向上し、胃や腸への負担を軽減することができます。
健康維持にも繋がります。

歯並びが悪いと会話の際に、息が歯の隙間から漏れたり、舌がうまく機能せず、発音・発声に苦労する事があります。
活舌は年齢を重ねるごとに舌の機能低下に伴い、悪くなる傾向にあります。

歯並びを改善すると発音しにくかったサ行やラ行が出やすくなり、日々の会話にストレスを感じる事が少なくなります。
お友達と会話したり、交流することが楽しくなり、日々の生活が若々しく元気になります。

冒頭で「矯正治療に年齢制限はありません」と申しましたが、すべての方が矯正治療を実施できるわけではございません。
矯正治療の可否はお口の状態によって受診できる・受診できないが判断されます。

歯周病などが原因で、歯がぐらぐらしている場合は矯正治療が受診できないケースがあります。
矯正治療は歯を動かす治療なので、顎の骨がしっかり歯を支えているという事が条件になります。

軽度～中度の歯周病を罹患している場合は、そちらの治療を優先的に行い、その後矯正治療を開始する事になります。

歯を失ってしまった箇所がある場合は、インプラントを併用した矯正治療を実施するケースもあります。
欠損箇所によっては抜けた歯のスペースをうまく活用して歯並びを改善することも可能です。

インプラントを支点として効率的に歯の位置を動かす事ができ、インプラントが持つメリットと矯正治療のメリットを融合させて、理想的な歯並びに改善できるケースもございます。
歯がない箇所がある場合でも諦めずにご相談ください。

8020運動というのをご存じでしょうか？
80歳という長寿に達しても、歯を20本残し、健康的な食事で豊かな生活を送りましょうという運動です。

矯正治療は一生涯、歯を健康に残すための手助けをしてくれます。
70歳、80歳になっても健康な歯を残すための手段として、歯並びを改善する矯正治療を選択することは、効果的な選択肢かと思われます。

いくつになっても若々しく健康的な生活を送るために、矯正治療をスタートしてみてはいかがでしょうか？
ご自身の歯が矯正治療を受診できるか気になる方は、ぜひ当院の矯正無料相談にご来院ください。

神戸三宮の矯正歯科・審美歯科
アルデブランデンタルクリニック神戸三宮院
歯科医師　釜口尚弘